2011-01-01から1年間の記事一覧

「家」主義への帰り道

僕がこどもの頃に接した「大人が眉をひそめないような」マンガ、ないしジャンルを問わず文部省が推薦するような作品は個人が組織や国家に縛られず自由になっていく過程を美しいものとして描いていた。 または、戦争は悪いものと教わった。転じて戦争は国家間…

正しさに振り回されない決め方

放射能は怖いのか、怖くないのか。 増税は必要か、すべきでないのか。 社会のせいなのか、自己責任なのか。 20代がすべきことはなにか。男としてなにが求められているか。 大人が正しいのか、若者が正しいのか。想像以上に世の中は問いで一杯に見える。 そし…

荒野と砦

息子の成長には目を見張るが、育つにつれ欲求も増えて駄々をこねる事も多い。 些細な事ですぐにぐずる彼を見ていると 人間の本質は「泣き叫ぶ命」なんだなぁといつも思う。大体、自然界でこんなに子育てにリスクが伴う種も珍しい。 乳児時代にちょっとしたこ…

企業のエコ

どんな時代にも正論があって、一見、論とすら気付かないくらい正しい論を疑わなくちゃいけない。 という姿勢を維持するのって実は結構大変なのだが そのなかでも、特に昔からずっとモヤモヤしてた事を言わせて貰う。ベンチャーこれが日本には足りないと言わ…

オウムとはなんだったのか

好きな作家は? と聞かれたら「いしいひさいち」をあげたいと思っているが 誰からも聞かれない。いしいひさいち、はすごいんだって。4コマという宿命的に限定された媒体を活躍の場にしているから なかなか気づかれないが、 彼ほどジャーナリステックな作家…

語りのための語り

飲み会で、帰宅中の電車内で、喫煙所で、 なにかというとサラリーマンは「ぼくの考えた会社の良くなる方法」を語る。それはサラリーマンでなくてもそうだ。 例えばアルバイトたちの休憩中であっても、 もしくはサークルの部室であっても とにかくいろんな場…

進化論は進化せよ

仕事の場などで議論になったさいにあっという間に全員の合意がとれるケースがある。 それは「こっちのやり方なら同じものが安くなります」という結論が明白になる場合だ。 安くなる特に僕みたいな商人には非常に魅力的な結論だ。安価は高価を駆逐する たとえ…

江戸化する日本、またはうまくやろうよガラパゴス

僕は放送業界の端っこで商人をやらせていただいてるので、多少なりとも日本の放送業界の”村っぽさ"に触れている。 具体的に言えば外国の企業が参入しづらい市場なのだ。有名なところでは放送局の大株主に外資がなることは出来ない。まあでもこれはどの国でも…

「甘える学生」に甘えるな

JB Press 「終身雇用」という幻が生み出している悲劇 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5137以下引用------------------ 「中小企業軽視」の背景には、親の存在も大きい。中小企業から内定をもらったものの親に反対されて断った、という事例を口にする…

ドラえもんの構造

今日は、 ドラえもんの構造について、病的な妄想力を使って書く。 という事をやります。ドラえもんがどういう素材や部品から出来ていて、という話ではなく、 物語としてのドラえもんに着目して、それがどういう構造で出来ているのか、 作中では語られない、…

ポスト「ポスト冷戦」

トラディショナルな政治家分類のマトリックスで横軸に「保守」「リベラル」 縦軸に「親米」「反米」 と分類するのがある。これで ・親米で保守 ・親米でリベラル ・反米で保守 ・反米でリベラルの4種類のカテゴリに政治家や思想家を分類できる。 それぞれの…

コスプレと北朝鮮

コミケのコスプレ写真をみる・会社に行く為にスーツを着る これも一種のコスプレです。衣装を着ることで、自分はどんな役割を持った人間である というメッセージを送り、コミュニケーションを取っているのだ。わかりやすいところで言うと、 「ネクタイ」は立…

美と萌え

●「美」と「萌え」は違うのではないか。 という命題について考えてみる。「美」と「萌え」という単語それ自身の定義に踏み込むとかなり時間がかかる。 萌えはともかく、 美については過去いろんな偉人がそれを定義づけようと仕事をしたけど どれも確定的な結…

つながらなさについて

子育てをすることは、 ある種自分自身がどうやって育てられたかを別な視点から追体験するコトでもあって、 どういう年齢/月齢で、どういうコトを「ダメ」と教わるのか 自分が育てる側の現場に入ってみてはじめてわかる。例えば、歩き始めた息子の場合 お店…

日本で革命はあるのか

ロンドン暴動 をみていて感じたこと。僕らの世代が革命を起こしたくなったらどうすればいいのか。という視点。僕らの父親くらいの世代がやりたい放題かましてくれちゃったので 「革命」という記号は「左翼思想」と癒着しちゃってます。 しかも根暗で犯罪的な…

正しい自殺

ちょっとヤバイ話をしてみたいと思います。日本人の年間自殺者数はずっと3万人以上です。 減る気配を見せません。 死体が見つかってない例も数多くあるはずですが、この3万人に入っていません。さて、話は飛びますが 年間に日本で発生する露出狂は何人でしょ…

勝ちと負け

考えてみれば当たり前の話で、 希少価値が高いから勝ち、なのであって。だからそれをみんな欲しがる。逆に一般的には、ほおっておけば負けるように世界は出来ている。これって極論かな。けど、ほおっておいても負けない世界ってちょっとヤバイ。 誰もそんな…

自由は与えることで与えられる

自由 って語が目に付くようになった。 例えば「表現の自由」または「(電力の)自由化」「貿易自由化」って表現を一日のなかのどこででもみかける事が出来る。自由になりたい と言う人、つぶやく人、叫ぶ人も多い。 それは2010年代の日本であっても、労働や…

移動することについて

富士山は三角形で想起されることが多いけど 実は西側にコブのようなもりあがりがある、宝永山という寄生火山らしい。静岡から東京にお嫁に来たある女性が 「生まれてからずっと、宝永山は富士山の右にあると思ってた 東京に来てから、富士の見える晴れた日に…

『格差社会』を供養する

サイボーグ と言えば、僕が子供の頃でもキラメキを持った言葉だった。 サイボーグ009は物心ついた頃には古典だったけれども 少年雑誌に載るバトル漫画にはかならず一人サイボーグキャラが敵味方問わずいた。それがいまじゃどうだ。 サイボーグ ていう語を…